こんにちは。
30代で未経験から英語を使うグローバル経理職に転職した国際経理の中の人です。
僕は転職する前はまるっきりドメスティックな会社で働いていました。
そして「いつかは海外で活躍するグローバルな会社で働きたい」といつも思っていました。
その後、転職活動を経て無事にグローバル企業に転職することができ、年に何回か海外出張にも行くようになりました。
そもそも経理の仕事で海外出張に行くことはあるの?と思う人も多いと思います。
経理といえばザ・内勤という感じで、いつも社内で電卓叩いてパソコンとにらめっこしているイメージがあると思います。
しかし結論から言うと、グローバル企業なら経理でも海外出張に行く機会はたくさんあります。
僕も年に何回かは海外出張に行っています。
これまで行ったのはアメリカ、ドイツ、シンガポール、インドネシア、香港などです。
では経理でどんな業務で海外出張に行くのでしょうか?
僕がこれまで海外出張でおこなった業務内容をいくつか書いてみたいと思います。
経理で海外出張に行くのはどんな業務?
海外子会社、支店の支援業務
※香港出張の際に
まずいちばん多いのがこれですね。
大きなグローバル企業ですと、海外、しかも1つの国でなく何カ国かに子会社や支店を持っています。
子会社や支店はそれぞれ独自に経理機能を持っています。
しかし、これが十分でない場合が多いのです!
特に支店や現地法人はコスト削減のため最低限の人員しか抱えていない場合が多く、単純に人手不足で経理にまで十分手が回ってないケースがあります。
また買収した子会社がベンチャーだったりすると、そもそも会計報告の意識が低くてまともな報告が出来ていなかったり。
そこで本社の出番です。
子会社や支店の会計報告の精度が低いと本社の決算の質に関わります。
なので定期的に本社から出張して経理業務のテコ入れをしたり、効率化の支援をしたりするわけです。
僕の会社では現地採用の経理スタッフを雇っていますが、決算報告の期限に間に合わないと言う事態が頻発したため、僕が出張して効率化の支援をしたりしました。
海外拠点の設立、撤退
次のケースはこちらです。
グローバル企業ではまだ進出していない国に新たに拠点を設立したり、すでにある拠点を撤退したりと言うことが割とよく起きます。
そこで、本社から出張して現地採用スタッフに経理業務のフローを指導したり、毎月や毎四半期の報告方法を指導したりします。
新しい拠点はまだ業務が固まっていないので、自分の裁量で業務設計ができる、楽しい仕事でもあります。
これに対してつまらなくてキツいのが撤退です…。海外の拠点を畳んで撤退するとき、監査や税務調査を受けなくてはならないケースがほとんどです。
それらの支援をするわけですが、撤退というそもそも後ろ向きな業務のうえ、前任の人がやってきた処理を解き明かしながら進めていくのでつまらない上にとても大変なのです…。
まぁ勉強にはなるんですけどね。
M&A(デューデリジェンス)
※ドイツ出張の際に
最後がこれですね。
M&Aの業務といっても幅広く、僕がやったのはデューデリジェンスの同行です。
デューデリジェンスとは、買収先の企業の実態を調べ上げ、財務・税務上の重大なリスクを抱えていないか、その上で妥当な買収価格は幾らなのかを算定する非常にシリアスな仕事です。
じつは僕、英語の業務未経験で転職してから初めての海外出張がこれだったんですよね。今でも忘れもしません。
もうド緊張ですよ笑。
ただでさえ海外経験が少ないうえに、初めての海外出張がM&Aのデューデリジェンスですからね。
しかも当時の上司は英語がからっきしで、同行はするものの、ミーティングでは僕に丸投げすることが目に見えていました。
と言うか外国人と対面でまともにミーティングすること自体、初めてだったと思います。
もうやるしかない。
僕は準備に準備を重ね、聞きたいことをあらかじめ英語でまとめ、それまでの調査レポートにもくまなく目を通し、飛行機の中でも仕事の資料をずっと読んでいました。
その結果、準備の甲斐もありミーティングでは聞きたいことをしっかりと聞くことが出来ました。
その後の食事会でも先方と円滑なコミュニケーションをとることができ、同行した他のチームの人からも褒めてもらう事が出来ました。
初めての海外出張としては自分なりに大満足の結果でした。
緊張し過ぎてミーティング直前に下痢になり、正露丸を飲んでなんとか乗り切ったのも、今ではいい思い出です笑。
まとめ: 経理でも海外出張のチャンスはある!
※シンガポール出張の際に
というわけで、経理職として海外出張に行くケースを実際の経験から紹介してみました。
このように経理であっても海外出張に行くチャンスはたくさんあります。
しかしそもそも海外拠点を持っていない会社では、経理での海外出張の機会はほとんど無いと思います。
もし、グローバルに活躍したいという目標があるのであれば、その辺の事を意識して入る会社を見極めましょう。
以上、参考になれば幸いです。
それでは〜!