こんにちは。
30代で英語の業務未経験からグローバル経理に転職した国際経理の中の人(@baticwords_bot)です。
僕はもともとなんのスキルも学歴も無い、いわゆる「ノースキル文系私大卒」というやつでした。
年収も低く「このままでは家族を満足に養えない」と思い、資格や英語を習得してきました。
この記事を読んでいる方の中にも「資格を取って年収を上げたい!」と頑張っている人は多いと思います。
では果たして資格を取ったら年収は上がるのでしょうか?
今だから言えますが、答えは「ノー」です。
資格を取っただけでは年収は上がりません。
資格はあくまで「手段」であり、「目的」ではありません。それを意識した上で、どうやって年収を上げるかを考える必要があります。
資格を取ったら年収アップするのか?いいえしません
資格を取った「だけ」では年収は上がらない
先ほども書きましたが、このままでは満足に家族を養えないという思いから、僕は資格や英語を習得しして転職しました。
「経理で転職して気づいたら年収が200万アップしてた話」でも書いた通り、結果的に、転職前よりも年収は大幅に上がりました。
しかし、当然ながら資格を取った「だけ」では年収は上がりません。
会社の評価制度を考えてみれば当然です。
まず、日本の会社は基本的には年功序列です。
飛び抜けてスキルの高い人がいたとしても、会社の昇級テーブルに沿って評価されるだけですから、そのぶん年収も飛び抜けるなんていうことはあり得ません。
また外資企業であっても、評価されるのはその人のスキルや肩書きではなくて、会社にもたらした貢献です。
資格があるとオファー時の給与が高くなることはありますが、結果が伴わなければ翌年から給与が下がることも普通にあるそうです。
あとは「資格手当」でしょうか。
ちなみに僕が転職する前に勤めていた会社では、資格手当などありませんでしたので、資格を取ったことによる金銭的なメリットはゼロでした。
いっぽう今の会社では資格手当がありますが、公認会計士ですら、5万円です。
何年もいろいろなものを犠牲にして勉強して、超難関の資格に受かったにもかかわらず、たったの5万円です。
将来的に出世に有利に働いて年収が上がる、と言えるかもしれませんが、そんなの何年先になるか分かりません。
きっと「資格を取って年収を上げたい」という人は、そんな遠い先の話をしているわけではないですよね?
このようにどんなに難しい資格であっても、取った「だけ」では年収は上がりません。
年収を上げるには資格を取っただけではなく、資格を活かして独立なり転職なりする必要があります。
資格取得は「目的」ではなく「手段」である
時間とお金をかけて資格を取る以上、常に「本当の目的は何なのか」という事を明確にする必要があります。
「資格を取ることが目的です」という人は、とにかく資格に受かることを考えれば良いです。
お金も時間も可能な限り投入すれば良いのです。資格を取ることが目的なのですから。
しかし多くの人にとっては、資格の取得そのものが目的ではなく「年収を上げたい」というのが本当の目的ではないでしょうか?僕はまさにそうでした。
しかし上でも書いた通り、多くの企業において、資格を取っただけでは年収は上がりません。
僕の場合もそうでしたが、年収を上げるには現在の給与テーブルから抜け出す必要があります。
早い話が、転職か独立開業ですね。
僕も転職して年収が200万円上がったと書きましたが、それって結局、それまでの会社より転職後の会社の給与水準が高かったからという事だけなんですよね。
その転職のために、資格が大いに役立ったというわけです。
(僕は独立開業の経験はありませんので、独立について語ることはできません)
僕の場合はこんな感じで逆算して行動してきました。
年収UP
↑
そのためには転職だ
↑
有利な転職のためには経理経験が必要だ
↑
社内で経理に異動するためには資格が必要だ
↑
そのために簿記・BATIC・TOEICを取得
つまり、資格は最初から「手段」でしかありませんでした。
関連記事:BATICテキスト「ゼロからはじめる英文会計入門」の著者、建宮先生に聞いてきた!何のために資格とるの?→○○でしょ!
資格を活かして年収を上げるには・・・。資格取得のその先の目標のために
このように意識していないと「資格をとるまでは何がなんでも頑張る」という風に、禁欲的・盲目的になりがちだと思うのです。
特に難関資格は呪縛です。自己正当化やサンクコストに捉われて、なかなかやめたくてもやめられなくなりがちです。
しかし、本当に重要なのは資格そのものではなく、資格を取った後のその先の目標のはずです。
あなたは資格を取った後、どのように年収を上げていくか、具体的にイメージできていますか?
僕の場合、あくまで目標は年収UPであり、転職でした。
なので勉強中や、経理で経験を積んでいる時から転職サイトに登録したり、リクルートエージェントに気軽に何度も相談に行ったりしていました。
エージェントは経理経験1年未満の若者が「経理で転職したいです!」と言ってやってきても別に鼻で笑ってあしらったりはしません。
「だいたいこのくらいの経験年数が平均的なんですよ」とか、「何歳くらいまでなら経験年数よりも年齢が若い方が有利ですよ」など、今の自分に足りないものについて具体的なアドバイスをくれます。
あと「今はリーマンショックを抜け出た時なのでこれから転職市場も活気づいてくる」など、プロならではの意見も聞くことが出来ました。
僕にとってこれは非常に有効なアドバイスとなりました。
僕は経理経験を3年積んだら本格的に転職活動をしようと思っていましたが、エージェントのアドバイスを聞き、年齢と景気から判断して経理経験1.5年の時点で活動開始しました。
その結果トントン拍子で話が進み、経理経験がちょうど2年の時に転職しました。
運もあったでしょうね。
しかし、運を味方につけようにも、転職市場の状況は、エージェントに相談しなければ判断が付かなかったでしょう。
もしあなたが、資格取得そのものが目的ではなく、資格を活かして転職して年収を上げたいと思っているのであれば、自分の頭だけで考えるのではなく早いうちにプロの意見を参考にすることを強くオススメします。
ちなみに僕が相談していたエージェントはリクルートエージェントとJACリクルートメントの2社です。
リクルートはやはり大手だけあり、案件が多くて参考になります。
幅ひろく企業の情報を得るためにも、とりあえず登録しておいて損はないでしょう。
JACリクルートメントは外資やグローバルに強いのが特徴で、またミドル~ハイキャリア向けの案件が多いとも言われています。
僕は最終的にJACさんの紹介でグローバル経理職に転職することが出来ました。
もしあなたが語学力やこれまでのキャリアに自信があるのなら、一度相談してみて下さい。
関連記事:JACリクルートメントの評判「グローバルに強い」は本当か?僕のリアルな体験談をすべて語ります
また、「エージェントに直接会って相談するのは気がひける」という人には転職サイトがオススメです。
転職サイトはエージェントのように、あなた専属の担当者が付くわけではありません。
あなたの職歴やスキルを登録すると企業から勝手にオファーメールが来るので、それに対して申し込む、という形です。
自分の今のキャリアがどのくらい評価されているのか、を気軽に知ることが出来るのでオススメです。
オファーメールを待って、気になった求人があれば申し込むだけなので、現業や勉強の邪魔になることもありません。
ただし、職務経歴書・自己PRは気合を入れて書くべきです。転職サイトが無料でアドバイスしてくれるので、ぜひ活用しましょう。
転職サイトでは、僕はリクナビNEXTに登録していましたが、今思えばこれも大きな転機となりました。
リクナビNEXTに登録してすぐの頃、ある自動車メーカーからグローバル経理職でのオファーが来たのです。
リクナビNEXTにはオファーでしか公開されていない、いわゆる非公開求人というのがあります。
その時、経理経験は1年ちょっとでした。もちろん職歴は正直に書いていました。
ダメもとでオファーに対して面接を申し込んだところ、書類は通過。面接に進みました。
これが人生初の転職活動での面接でした。
青山の本社で、展示してある車やバイクにドキドキしながら面接を受けたのを覚えています。
まあ落ちましたけどね…。
しかし、その理由は明らかで「これから定年まで転勤し続けるけど問題ない?」という質問に即答出来なかったからです。
そりゃ嫌ですよ!
でも経験年数やスキルについては特に問題視はされませんでした。
もちろん経理経験だけでなく、それまでの職務経験や語学力があってのことです。
この面接をきっかけに感触を掴んだ僕は、転職活動を本格化しエージェントも使うようになりました。単なる相談ではなく、「求人を紹介してほしい」と申し込みました。
あの時、リクナビNEXTでオファーメールを貰わなければ、こんなに早く転職が実現することはなかったでしょう。
やはり逃してはならない「タイミング」というのはあるのです。
それがいつなのか?それは実際に行動した人にしかわからないのです。
関連記事:登録だけしといて良い求人があったら紹介してくれる転職エージェントがあったらいいのに←あったので紹介
まとめ
このように、僕はつねに年収アップを目的として行動してきました。
そんな自分にとって資格はいち手段に過ぎませんでした。
これからも「手段」と「目的」を履き違えずに、使えるものは使い、的確な判断を下していきたいと思います。
みなさんの参考になれば幸いです。
それでは。国際経理の中の人(@baticwords_bot)でした〜。